先端技術とは?
先端技術とは具体的にどのような技術を指すのでしょうか。最新の先端技術や応用例、また最先端技術を支える半導体技術についても解説していきます。
先端技術とは
先端技術とは先端的な科学技術のことで、民間産業に応用されているものを指します。
先端技術の開発はこれからの世界を生き抜くために必要不可欠であるため日本政府も技術開発に重点を置いています。
先端技術の利用例
先端技術が応用された例を見ていきましょう。
AI技術
AIの進歩の速度は凄まじく、現在ではAI自身が自力で学習し日々成長しています。様々な業界で利用されており技術の発展に必要不可欠なものとなっています。
食品業界ではキユーピーが不良品の検査についてAIを導入して低コストで確実な検品ができる「AI食品原料検査」の装置を開発し、使用しています。
従来は人の目で良品と不良品を選別していたが、人間の目では見逃しがあり、熟練度によって選別に差が出ます。
AIによる精度の高い選別を実現させるためにキユーピーはAIに「良品以外はすべて不良品」という選別を学習させた。
不良品をすべて登録するのは数が多すぎて現実的でなく、新しい形の不良品が出た場合に対応できないからです。
不良品を見つけるのではなく良品以外という考え方でディープラーニングさせた結果、高精度の選別という成果を出すことができました。
ロボット・IOT
神戸の婦人靴を製造・販売をするカワノ株式会社はハンドメイドにこだわった靴の製造を行う会社です。革靴の底部の接着に大量の有機溶剤を使用するため職人の身体に影響が出るためロボットで代用しました。
靴のサイズや種類が多いことと、天然革は品質が一定ではないため、ロボットで作業することは困難でしたが、3Dカメラによるデータ計測を行い、そのデータを元にロボットが作業をするシステムにすることで、自動化に成功しました。
フィンテック
住宅ローンとフィンテックを融合させたモゲチェックというサービスがあります。
モゲチェックは年齢や年収、職業、現在借りている住宅ローンの情報などの個人情報を入力すると、モゲスコアというスコアが算出されて借り入れ可能な銀行はどこか、借り換えによってどのくらい得をするかを判定するサービスです。
注意点としてこのモゲスコアには信用情報が含まれていないため算出された借入金額などが必ず借りられるというわけではありません。
モゲチェックの手数料は借り換えによって得をした金額に応じて決められるので、利用者がモゲチェックを利用して損をすることはありません。
住宅ローンの金利は1%でも変わると大きな金額の差が出るのでモゲチェックで確認してみるのも良いでしょう。
仮想通貨・NFT
仮想通貨として有名なものにビットコインやイーサリアムなどがありますが、これはFT(ファンジブルトークン)と言います。FTとは代替可能という意味で円やドルなどの通貨と同じように自分が持っている1ビットコインは他人が持っている1ビットコインと同じ価値なのです。そのため通貨として使いやすいです。
同じデジタル資産でもNFT(ノンファンジブルトークン)は代替不可能という意味で、唯一無二のものです。デジタル資産をNFT化することでNFTになります。
同じ物でも有名人が持っていたものなどは一点ものとなり高い価値が生まれますよね。
NFT化をすることでゲームのアイテムやデジタルアートなどに唯一無二の価値を与えることができ、転売した際にも製作者に利益を分配することができます。このシステムにより画商だけが儲かるということを防ぐことができます。
NFTを売買するにはNFTのマーケットプレイスを利用します。「Open Sea」や「Rarible」が有名です。
ここではゲームアイテムやデジタルアート、メタバースの土地などを購入することができ、これからさらに市場価値が大きくなります。
国内にもマーケットプレイスはたくさん増えており、クリエイターや事業者が世界に発信するための環境づくりに力を入れています。
最先端の技術を支える半導体技術
現在、半導体はこれからの技術の発展になくてはならないものになっています。
脱炭素についても環境規制に適合した車の動力モーターを制御するために必要不可欠なものとなっています。
自然電力の風力発電や太陽光発電などで発電した電力は家庭用として使えるようにするためにも半導体は必要です。
半導体自体も従来のままではなく進化しています。この進化によって電力の削減と小型化を実現してきました。
大きな電流を扱うためのパワー半導体がありますが、これもバイポーラトランジスタ、パワーMOSトランジスタそしてIGBTへと進化しました。
この進化で電力の削減と小型化を実現してきたんだね!
日本はパワー半導体に関して売上が上位で比較的に得意だといえます。しかしパワー半導体の市場は小さいため、半導体全体でみると日本は少し遅れてきています。
そしてパワー半導体だけではスマートなシステムを作ることができず多種多様な半導体を揃える必要があるため海外の半導体に依存せざるを得ない状態になっています。
昨年、熊本県に台湾のTSMCという世界トップの製造を担う企業が誘致されたのでこれから日本の半導体産業が活性化するでしょう。これからも世界の半導体の需要は増え続けるため、時代は半導体に強い国になることが必要不可欠です。